プロジェクトマネジメントというと、なんだか難しい単語や実際に使えない学校の授業のような情報ばかりで、「で?どうすればいいの?」と思われる方もいると思います。
むーさっぷブログでは教科書的な話よりも理解しやすさを重視して記載していこうと思っていますので、模範的な理解よりも少し主観に頼っている部分もあるかもしれませんが、ご了承ください。
今回は初回ですので、「そもそもプロジェクトって何?」というところから、「プロジェクトマネジメントの重要性」までを詳しく説明していこうと思います。
- プロジェクトってなに?
- プロジェクトはどうやって発生するの?
- プロジェクト・マネジメントはなんで重要なの?
① プロジェクトってなに?
「プロジェクト」というと、皆さんはどんなイメージを持ちますか?
少し古いですが、昔はNHKでプロジェクトXという番組が放映されていて、非常に大きなプロジェクトの体験などが紹介されていましたが、実際にそのようなプロジェクトに関わる機会は少なく、イメージがつかない方もいるのではないでしょうか。
プロジェクト管理のスタンダードとなっているPMBOK(Project Management Body of knowledge)の定義では、以下のように定義されていますが・・・少し難しいですね(汗。
【PMBOKにおけるプロジェクトの定義】
「独自のプロダクト、サービス、所産を創造するために実施される有期性の業務」
■ 有期性
■ 独自のプロダクト、サービス、所産
■ 段階的詳細化
要はプロジェクトとは、「独自性のある成果物(ゴール)があり」、「時間的な制約があり」、また「段階的に作業が詳細化されるもの」という定義になります。
実際、私達の生活の中にもプロジェクト(少しかたい表現ですが)は多く存在しています。
例えば、結婚式も1つのプロジェクトと言ってもいいと思いますし、家を建てること、受験や就職活動もプロジェクトだと言えますね。
- 有期性
家を建てると決心してから、新居に引っ越しするまで。
「家を建てる」だけならば、建築が完了した時点までがプロジェクトの対象になりますが、実際には家を建てる事自体が目的ではなく、「建てた家に住む」が目的になりますので、引き渡し後に引っ越しするまでをプロジェクトと考えてもいいと思います - 独自のプロダクト、サービス、所産
建築する家(建売だとしても、場所や価格など細かい条件が違いますよね) - 段階的詳細化
最初は家を建てるエリア、予算、条件など漠然としたものから始まり、話が進むにつれてキッチンなどの仕様や住宅ローン、手続きなど、タスクが明確になっていきます
如何でしょうか。
プロジェクトと言うとなんだか堅苦しいイメージがありますが、意外と皆さんの身近に存在しているものだと思いませんか?
② どうやってプロジェクトが発生するの?
次は、プロジェクトはどうやって発生するのか?について説明します。
プロジェクトは「現状を変えなければならない」という必要性から発生することが多く、以下のようなケースが挙げられます。
- 外部要因
消費税の変更、法律の改正、顧客からの要求など、自身の組織ではなく、外部より変更を余儀なくされるケース - 新たなサービスの立ち上げ
海外子会社の設立、現在とは異なる事業ドメインへの進出など、新たな事業やサービスの立ち上げをするケース - 組織の改善
現在は事業部の原価・利益が明確に把握できていない、稟議・決裁プロセスを迅速化したいなど、社内の組織が抱える問題の解決をするケース
上記のように、会社では「品質管理を強化する」や「社員の定着率を上げる」といった取り組みを見かけるかもしれませんが、これもプロジェクトの1つと考えられます。
③ プロジェクト・マネジメントはなんで重要なの?
ここまで、「プロジェクトってなに?」、「プロジェクトはどうやって発生するの?」という2点について説明してきましたが、今回の最後のテーマとして、「プロジェクトマネジメントはなんで重要なの?」について説明していきたいと思います。
私はプロジェクト・マネジメントが重要な理由は大きく分けて以下の3点があると考えています。
- ゴールまでの道筋を定めることができる
プロジェクト開始時に「何をいつまでに完了させるのか」というプロジェクト計画を立案しますが、この段階ではまだプロジェクトの全貌が見えておらず、不確定要素が多いため、リスクが最も高いと言えます。
ですが、プロジェクト計画を立案することで、ゴールまでの道筋を明確に定めることができます - プロジェクトの推進状況を把握できる
プロジェクトが進んでくると、様々な問題・課題が発生します。
プロジェクト・マネジメントを適用することで、当初計画した作業が期間内に実施されているのか、また問題・課題が発生していないかを把握し、対策を講じることができます - プロジェクトを正式に終結(完了)させることができる
プロジェクトの完了時はプロジェクト自体の完了と、その後の運用(全て完了なのか、定常業務に引き継ぐのか)などを明確にする必要があります。
プロジェクト・マネジメントに基づいた完了報告をすることで、プロジェクト完了を正式に承認してもらうことができます
企業で立ち上げるプロジェクトは組織として推進することになりますので、立ち上げから終結(完了)まで様々な点に着目し、マネジメントしていく必要がありますが、細かな話はいずれ別のテーマで説明していきますね。
最後に
プロジェクトは自分が経験ある領域だけを担当するわけではありませんし、初めて携わる領域のプロジェクトを担当することになった場合、どのように進めていったら良いのか悩むこともあると思います。
また、プロジェクトを立ち上げるとき闇雲に進めていては目標を見失うこともありますし、「何をしたらプロジェクトの目標を達成できるのか」も明確にならないことがあるのではないでしょうか。
そのような時にこそ、一旦落ち着いて、プロジェクト・マネジメントの手法を適用してみては如何でしょうか。
最初は堅苦しいとか、面倒だなと思うこともあるかと思いますが、何度か繰り返していくうちに重要性が実感できるようになるのではないかと思います。
是非、皆さんも面倒だと思わずにプロジェクト・マネジメントに興味を持って実践してみてください!